子供たちを見つめる夏 子育て短歌のすすめ

代表日記

夏休みに入り、スクールでは夏期講習の真っ最中。
スクールは朝から夜まで多くの生徒さんで賑わっています。
夏休みは子供たちが大きく変化する時期です。
このような時期だからこそ、子供たちをしっかりと観察することが大事だと思います。
子供たちの変化に気付き、変化の過程を見守ってあげること。
そのために、私は3年前から『しきなみ短歌会』という短歌の会に入会し、
毎月三首投稿しています。
勉強会には1回も出席できていませんが、
その月にあったこと、感動したことを(殆ど子供たちのことですが…)
5・7・5・7・7の言葉にしていきますと、
その時期時期の子育て日記のようになります。

『しきなみ短歌会』は、
「素直にありのままに言葉にしなさい。うまくならなくていい、下手でいい」
という教えですので、まるで小学生の作文のようでお恥ずかしいのですが、
毎月楽しく作っています。
 
2年前の夏休み、
子供たちと一緒に行ったラジオ体操の帰りに、
校庭で蝉の羽化する瞬間に遭遇しました。
生命が息づいている…、
それを見つめる子どもたち。
急いで携帯で写真におさめました。

そして後で歌にする。
そんな感じで歌作りをしています。

息をのみ
 蝉の羽化する
     瞬間を
  見つめる子らの
   手を握りしめ
     (二十年八月)

長き日々
 抜け出でた蝉
   飛び立ちぬ
  ほんの短き
     命の祭りに
     (二十年八月)

毎月三首といっても、いつも締め切り間際になって、
あわてて仕事中に携帯で作ってメールで推敲もせずに投稿しているような状態ですが、
何とか作り続けていると、三年経つと、百首の子育て短歌が出来上がります。
その時々に携帯で写した写真を入れて、いつか本にして子供たちに渡そうと思っています。

夏休み
 不得手な工作
   ぎこちなく
  息子と作りし
   こぼこな椅子
      (十九年八月)

眉山(まゆやま)を
 我が子と共に
    登り行く
  すぐそこにある
     春を探して
      (二十年三月)

ランドセル
 何度も背負い
   振り返る
  一年生に
   なったつもりで
      (二十一年三月)

そんなにも
 早く大きく
   ならないで
  つぶやいてみる
    吾子の寝顔に
      (二十二年五月)

皆さんもこの程度の短歌なら作れそうではないですか?
ツイッター『つぶやき』みたいなもんですね!

子育ては大変ですよね。悪い点数を取ってきた時には、
何でこんなこともできないんだ!と頭ごなしに怒りたくなります。
そんな時、こんな歌が浮かんできました。

通信簿
 普通の子だと
   記されても
  お父さんには
     世界一だよ
     (二十年十一月)

それぞれの保護者の方々にとって世界で一番の子供たち、
その子供たちが、将来に渡って、夢と目標を持ち、
自分で考え、自分で問題を解決できるようになっていくために、
私たちスタッフ一同、しっかりと関わっていきたいと思っています。